AIで仕事がなくなる不安に、少し慣れてきた話
AIを使う側になってから、開発現場で感じている変化を会社員エンジニア視点で整理しました。
AIで仕事がなくなる不安に、少し慣れてきた話
ここ1〜2年で、開発現場の空気はかなり変わった気がしています。
特に変化を感じるのは、「コードを書く」という作業そのものです。
以前は、
- 仕様を調査する
- 関連コードを読む
- 実装する
- テストを書く
この一連の流れにかなり時間を使っていました。
でも最近は、AIがその途中に自然に入り込むようになってきました。
調査の補助をさせたり、実装の叩き台を作らせたり、テストコードを生成したり。
最初はかなり不安でした。
「これ、自分の仕事なくなるのでは?」
という感覚は、正直ずっとありました。
ただ、実際に使い続けていると、その不安は少し形が変わってきた気がしています。
今回は、AIを使う側になってから感じた変化を、会社員エンジニアの目線で整理してみます。
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1. 最初に感じたのは「できなくなる不安」ではなかった
AIが話題になり始めた頃、自分が感じていたのは、
「技術的に追いつけない」
という不安ではありませんでした。
むしろ近かったのは、
- 自分が時間をかけていた作業が一瞬で終わる
- それが普通になっていく
- “人がやる価値”が薄れていく
という感覚です。
コードを書くこと自体は好きです。
でも、それが仕事の中心じゃなくなる未来を想像した時に、少し空白感がありました。
当時の自分の仕事は、
- 仕様調査
- 実装
- レビュー
このあたりがかなり中心でした。
だからこそ、それらが圧縮されていく感覚は結構強かったです。
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2. 無力感から、「使う側」に回るまで
最初の頃は、正直どう使えばいいのかもよく分かりませんでした。
AIに聞いても普通に間違えますし、存在しない仕様を当然のように説明してくることもあります。
そのまま使うのは危険だと感じる場面も多かったです。
ただ、少しずつ使い方が分かってくると、見え方が変わりました。
例えば最近よく使うのは、
- 変更影響がありそうなクラス一覧を先に出してもらう
- SQLやログから関連処理を推測させる
- 「この例外が起きそうな経路」を洗い出させる
- 実装の叩き台を作ってもらう
- テストコードの雛形だけ生成する
みたいな使い方です。
完成品を丸投げするというより、
“最初の重い部分”を減らす感覚に近いです。
特に大きいのは、
「何から見ればいいかわからない」
状態を抜けるのがかなり早くなったことです。
以前は、調査だけで半日〜1日終わることも普通にありました。
もちろん最終確認は自分でやります。
ただ、最初の探索コストはかなり軽くなりました。
このあたりから、怖さよりも「面白さ」の方が少しずつ勝ってきました。
ただ同時に、
「自分がやっていた仕事の一部は、確実に置き換わっているな」
という感覚も残り続けています。
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3. AI時代に増えたのは、「決める仕事」
AIを使うようになって、一番変わったのはここかもしれません。
コードを書く時間や調査時間が減った代わりに、
- 何を作るか
- どの設計を選ぶか
- どの優先度で進めるか
みたいな、“決める仕事”が増えました。
しかも厄介なのが、選択肢が増えることです。
AIを使うと、
「こういう実装もできます」 「別案もあります」
みたいに、複数の案がかなり高速で出てきます。
その中から、
- 今後の開発方針
- 他機能との整合性
- チーム内のルール
- 将来の保守性
みたいなものを踏まえて決める必要があります。
単純に楽になるというより、
「判断材料は増える。でも決めるのは人間」
という感覚に近いです。
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4. 疲れるポイントが変わった感覚
AIがあると全部楽になる、みたいなイメージもあります。
でも現場感覚だと、そこまで単純ではないです。
以前は、
- 仕様調査
- 関連コード確認
- 影響分析
みたいな“着手前の重さ”でかなり消耗していました。
最近はそこをAIに分担できるようになったので、集中力を使う場所が少し変わった感覚があります。
ただその代わり、
- どの案を採用するか
- 本当に保守可能か
- チーム運用に合うか
- 想定外の影響がないか
みたいな判断の比重は増えました。
「仕事が楽になった」というより、
“疲れるポイントが変わった”
に近い感覚です。
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5. AIに合わせて、働き方の前提が変わり始めている
最近少し面白いと思っているのは、ツールに合わせて仕事の進め方そのものが変わってきていることです。
例えば、
- IssueだけでPR生成まで進む
- AI前提で仕様確認をする
- ドキュメントを全部読まなくても進められる
- 調査しながら実装する
みたいな場面が少しずつ増えてきました。
本来は「補助ツール」だったはずなのに、気づくと前提条件になり始めています。
その結果、人間側の働き方や組織の形の方が、AIに寄っていく感覚もあります。
これはまだ途中段階だと思いますが、数年前とはかなり景色が変わりました。
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6. 実際、自分がAIに任せ始めている部分
AIを使うようになってから、自分の中で少しずつ変わったことがあります。
以前は、
- 全部自分で理解してから動く
- 全体を読んでから実装する
- 調査してから着手する
みたいな進め方をしていました。
ただ、最近はそこを少し分業する感覚が出てきました。
例えば、
- 関連箇所の洗い出し
- 仕様の要約
- 実装パターンの整理
- テスト観点の列挙
みたいな、“最初に重い部分”をAIに手伝ってもらうことが増えています。
もちろん、そのまま信用するわけではありません。
間違っていることもありますし、実際のコードベースに合わないことも普通にあります。
ただ、
「どこから見ればいいかわからない」 「何を調べればいいかわからない」
状態から抜ける速度はかなり上がりました。
以前は、調査だけで集中力を使い切ってしまうこともありましたが、最近は、
“考える前の消耗”
を減らすためのツールとして使う感覚が強くなっています。
AIが全部解決してくれるというより、
「最初の一歩を軽くする存在」
に近いのかもしれません。
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7. AI時代に相対的に価値が上がっているもの
最近は、
「実装速度」そのものより、
- どの問題を優先するか
- 何を捨てるか
- 業務的にどこが重要か
みたいな部分の価値が相対的に上がっている気がしています。
特に業務システム開発だと、コード単体よりも、
- 運用
- 他機能との整合性
- 法改正対応
- 既存仕様との互換性
みたいな制約の方が難しい場面も多いです。
AIで実装は速くなっても、その判断が不要になる感じは、今のところあまりありません。
むしろ、
「どの情報を信用するか」 「どこまで許容するか」
みたいな判断は増えている感覚があります。
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8. まとめ|不安が消えたというより、不安に慣れてきた
AIによって、仕事は確実に変わり始めています。
少なくとも自分の感覚では、
- 書く仕事は減る
- 調べる仕事も圧縮される
- その代わり、判断が増える
という変化が起きています。
ただ、その「判断する仕事」すら、今後どうなるかはまだわかりません。
最近の感覚としては、
“不安がなくなった”
というより、
“不安に慣れてきた”
に近いです。
以前は、
「頑張って長時間やる」
こと自体に価値がある感覚もありました。
でも最近は、
- 無駄な調査時間を減らす
- 疲れる作業を減らす
- 可処分時間を守る
ためにAIを使う感覚の方が強くなっています。
仕事の変化について考える時も、
「何がなくなるか」
だけではなく、
「浮いた時間をどう使いたいか」
まで含めて考える方が、少し気持ちが楽になる気がしています。